実際に、Amazon kindleで電子書籍を販売してみました。
その経験に基づいて、『カクヨム』などの小説投稿サイトと比較します!
「投稿サイトに慣れるほど、作家としてマズい」と感じた理由は!?
小説投稿サイトはランキングが全て
小説投稿サイトは、内部のランキングで完結しています。
ホット、週、月、あるいは年間。
マイナージャンルでもいいから、その1ページ目に表示されること……。
この鉄則には、大手の出版社ですら従わざるを得ません。
独自にラノベを出しても、なろう小説に席巻されている現状では不利。
ゆえに、誰もかれもがランキングに追従するだけ。
逆を言うと、『なろう』のロングテールになっても、作家は燃料になるだけ!
初動でしか売れないのは、当たり前です。
それと似たような作品を無料で、いくらでも読めますから。
とはいえ、ランキングを無視しても、PVが伸びない。
大手の出版社ですら「なろうのロングテール」に対抗できないため、完全に手詰まりです。
とある作家に影響されて同人活動へ
私は、『カクヨム』で処女作を出しました。
『カンストしたゲーム世界で上限を突破したけど世知辛い ~異世界に転移したら彼女ができました~』です。
代表作となった『異能者が普通にいる世界へ転生したら死亡フラグだらけの件』を数年の連載となったのですが――
『カクヨム』のロイヤリティーが、どんどん下がっていきました。
『異能者が普通にいる世界~』をずっと「カクヨムオンリー」にするつもりでしたが、予定変更!
同じ『カクヨム』にいる作家さんで、「書籍化したけど自分でも電子書籍をリリース」というスタイルを真似しました。
もしも『異能者が普通にいる世界~』がカクヨムコンで特別賞をとっていれば、Amazon kindleに手を出すことはなかったでしょう。
最初に売れた記念するべき一冊目
『カクヨム』で完結した作品をAmazon kindleに移行しました。
最初に売れた、記念するべき作品は……。
『俺の部下は訳あり魔法少女3人!~傷心の女子を慰めたらハーレムに!?~1』です!
おそらく、タイトルに興味を持ってのお買い上げ。
誠にありがとうございました!
この成功体験によって、私は大きなカルチャーショックを受けました。
「あれ? カクヨムで★200ぐらいだったのに……」
『カクヨム』のランキング外の作品は、他のkindleを押しのけて、選ばれたのです!
専業で食っている作家や、アニメの脚本も手掛けている作家と比べれば、誤差にもならない話ですけど。
「読む」と「買う」はまったくの別物
「WEBでタダ読みする時は、やめる理由を探しながら」
「買った本の読書は、肯定する理由を見つけながら」
この2つは、ラノベを読むと買うの違いを示しています。
小説投稿サイトで注目されるためには、刺激を与えなければいけません。
テンプレに沿った、分かりやすいもので!
その結果として、安易なエロ、暴力が蔓延しました。
あるいは、つかみだけでダラダラと続く、中身のない小説……。
むろん、それらが悪いわけではありません!
ただ、作家としてのロングテールにはならず、販売から2週間で打ち切りへ。
前述したように類似の作品がいくらでも無料のうえ、なろう新作がどんどん出ますから。
週刊漫画よりも気が短く、「主人公が劣勢になるのは嫌だ」という風潮。
その条件を満たせば、物語になりません。
2024年では、もはや異世界ファンタジーの恋愛や、かつての転生・転移モノが残るのみ。
しかしながら、「読者が求めていることは普遍的で、そこからズレている」と思います。