無料の会員登録から、ついに作家デビュー!
そして、担当編集からの連絡がなくなり、撃たれたファイターのように燃え尽きる。
私たちは、装甲作家ボトムズ!
出版業界は最盛期の半分以下
ガラパゴス携帯だった1996年まで、3兆円に迫っていた出版業界。
週刊の少年漫画が覇権を握り、新聞は教養、雑誌とTVがニュースソース。
ひっそりと続くラノベに、硬派なSF小説たち。
けれど、ビデオ、高速ネット、パソコン、スマホと、瞬く間にデバイスが進化!
2020年には、1兆円を割り込むぐらいに……。
昔の作家は、出版社への持ち込みか、コンテスト入賞、プロの推薦で書籍化。
様々な収益で、飯を食っていました。
- 新人賞100万円などの賞金
- 印税率と発行部数に基づく収入
- 雑誌のコラムなどの寄稿
- プロ作家として講演やTV出演
昔は、「書籍化して知名度を上げれば、最低限は食える」でした。
ハードカバーなら文庫化、人気があれば増刷ですし。
育てずに収穫しようとするから
今の作家は、印税率は半分以下で、初版1万部もありません。
特に、出版業界を知らないWEB作家は、足元を見られる傾向が強いです。
それどころか、原稿の買取だけで、書籍化しての印税を払わない契約すら……。
ネット小説からデビューする時には、賞金をもらえないことが普通に!?
いわゆる「安かろう悪かろう」の世界で、プロ意識が高い作家とは別物です。
編集は小説投稿サイトのランキング上位を拾い、とりあえず書籍化。
ファンがいる作品でPVを示せるため、上を納得させられます。
ただし、「ぜんぜん改稿してくれない」という問題も……。
投稿サイトは、小説家になりたい素人が活動している場。
スマホで事足りる時代には、担当編集と会わずに出版もあり得ます。
放置されることが多く、ラノベ作家も注意しなければなりません。
毎日更新が当たり前の世界で
「何で、こんな文章? もっと推敲するか、プロットを考えろよ?」
この意見は、もう耳タコ!
投稿サイトの大手で、書籍化、アニメ化をしたプロですら、書き殴った文章ばかり。
その理由は――
ランキング上位に入って維持するには、「毎日更新」が当たり前だから!
露出を多くしたほうが、ユーザーの目に留まりやすく、システムでも優遇される。
長文でPVが少ないのは、本末転倒です。
マッチのように燃え尽きていく
今となっては使わない、マッチ。
擦れば火がつき、その火はあっという間に消えます。
『マッチ売りの少女』は、WEB作家そのもの。
- 小説投稿サイトの人気ランキング
- 作家の使い捨て
上記の2つで、WEB作家はどんどん消えます。
せっかく人気が出たのに、その期待に応えられないか、プレッシャーに負けてエタることも!?
もっと言えば、これは漫画家にも当てはまること。
エンタメそのものが、カップラーメンと同じ扱いです。