衰退しきったSFはもう蘇らない!君もこの現実と向き合う時だ!

SFと言えば、ハヤカワ文庫!
挿絵のない、本文だけで構成された「青い背表紙」が特徴的。
翻訳された作品も多く、「青背を全て読め!」というあおりが日常だったものの……。

やり尽くされた古典SF

古典SFは、新たな法則を見出す物理学に大きな影響を与えました。
1977年からの『スター・ウォーズ』でブームに火がつき、一般人にも周知。

この時期には、スマホどころか、携帯電話すらない。
ショルダーストラップで肩から吊るす巨大な箱が、そのプロトタイプ。

しかし、「考えずに楽しめる少年漫画、テレビアニメ」と「難解な文学小説」に分けられている図式は、あらゆる発想が出たことで一変。

ロバート・A・ハインラインの『宇宙の戦士』は、あの『機動戦士ガンダム』の元ネタの1つ。
けれど、さらなる躍進は期待できず。

SF部門としてのラノベはない

2024年の時点で、SF部門はコンテストすらありません。
理由は、書籍化しても売れないから!

「でも、小説投稿サイトに面白い作品があるよ!? 書籍化もされた!」

それは、「SF要素が強い、異世界ファンタジー」です。
似ていても、全く違います。

純粋なSFは、専門用語と設定の積み上げで、読者を選びます。
「リアルの学会で出された論文を引っ張り出し、これがあるから、お前の考えは違う!」と、レスバしてくるのが当たり前だったとか……。

ロボットは映像で動かしてナンボ

前述した『機動戦士ガンダム』は、古典SFをカジュアルにした作品。
でも、ロボット同士のバトルを見せてこそ。

映像じゃないと、全く盛り上がりません……。

アニメを見てから、ノベライズを読めば、よく分かります。
しかし、その逆では、つまらないでしょう?

2024年1月に公開された『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が大ヒットしたのも、娯楽作品としてファンを楽しませたから。

頭からっぽで万能感に浸りたい

SFが衰退した最大の理由は、今の読者が「頭からっぽで楽しみたい!」と思っているから。
つまり、前述した「専門用語と設定の積み上げ」は、それと真逆。

支持されるわけがありません。

小説投稿サイトで、かなり凝ったSF作品を見つけました。
上手い文章でしたが、評価はそこそこ。
言うまでもなく、「書籍化された」の報告もなし。

他の人気ジャンル、「異世界ファンタジー」「現代ファンタジー」と比べれば、読者は十分の一。
SFで書籍化されているのは、チート主人公が無双で、キャラも魅力的な作品ばかり。