日本のネットが急成長する中で、「動画を再生する」という文化が発達。
『ニコニコ動画』は、日本初のサイトとして、新たなサブカルを作りました。
けれど、2024年に振り返れば、全盛期の面影はなく……。
プロの気晴らしで大騒ぎ
『ニコニコ動画』は、個人が自由に投稿できる動画サイト。
「一枚絵ですら、ダウンロード30分」は過去となり、15分ほどのムービーを視聴する。
『涼宮ハルヒの憂鬱』が、同じ時期に台頭しました。
日本には、「アニメーターなどのプロが、お遊びで同人活動をする」という文化があります。
匿名の場とあって、誰も彼もが大騒ぎ!
プロの動画制作者は、扱っているソフトと機材が違います。
『ニコニコ動画』という場で賛美されるため、競って、自分の技術を披露しました。
ニコ生の配信者という功罪
この『ニコニコ動画』には、生配信もあります。
多くのリスナーからコメントをもらい、リアルタイムの話し合い。
全盛期には、配信を延長するだけで一苦労!?
しかし、芸能プロダクションに所属していない素人は、様々な問題を起こしました。
歌い手となり、オフパコで逮捕される配信者も……。
人気ジャンルの「ゲーム配信」は、ゲーム会社の許可を得ないまま。
歌などの権利は一括契約したようですが、こちらは「お金を儲けていないから」のグレーゾーン。
ところが、『YouTube』が本気を出したことで、2015年ぐらいに立場が逆転しました!
時代に取り残された嫌儲リスナー
『ニコニコ動画』が衰退した理由は、配信者、クリエイターに還元しないから。
「運営が悪い」という指摘もありますが、そもそも、古参のリスナーが原因。
彼らは無料でサービスを受けることが当然で、「儲けるなんて、とんでもない!」の精神。
けれど、『ニコニコ動画』そのものは、利益がなければ存続できず。
人気配信者の囲い込みで、有料チャンネルの提供も。
これにより、中堅の配信者がどんどん逃げました。
マネタイズしないまま残ったJ氏も、消えました。
気づけば、別サイトで、しれっと収益化。
残されたのは、新規リスナーが入らず、老人ホームとなったニコ生です。
他にサイトがあれば選択する
プレミアム会員は、『ニコニコ動画』にお金を払っています。
だから、文句を言う権利があるのです。
しかし、動画投稿者、有料チャンネルではない配信者は、タダ働きです。
クリエイター奨励プログラムを始めたものの、『YouTube』などに比べたら、雀の涙。
かつては、『ニコニコ動画』だけ。
自分の頑張りを評価してくれるのなら、他所へ行って当たり前!
「クリエイターの奉仕とリスナーの煽りで急成長して、同じ理由で衰退した」
それだけの話。
ネット黎明期でやりたい放題だったから、祭りのように騒いでいた跡……。