猫猫はどうして人気なのか?自分のルーツを完全否定した女主人公!

サブカル史

『薬屋のひとりごと』の主人公である、猫猫マオマオ
スタートは17歳で、中華風ファンタジーだから、大人の扱い。
累計4,000万部オーバーの理由は、彼女にあった!?

美少女ではないことで強い共感

猫猫は、可愛らしいが、美少女と言えず。
あだ名のように丸顔で幼く、猫のような好奇心……。

皇帝が子供を作るための後宮には、絶世の美女ばかり!
そこへ売られた猫猫は、雑用をする下女げじょでしかない。

女性は、無意識に自分をランクづけ。
「あいつより上!」という認識をしていて、これは本能的なもの。
それゆえ、不憫ふびんな猫猫は、女性に親近感を持たれやすい。

『まちカドまぞく』のシャミ子のように、愛玩動物としての可愛らしさ。
女性受けを狙うなら、これは鉄則!

女性から見て不自然ではない

男性向けのラノベは、ハーレムになる。
「魅了された?」と思えるほどにチョロく、2人以上のヒロインが奪い合う。

しかし、女性向けの溺愛は、そう簡単ではない!

いるだけで愛してくれて、ドアマットにされていた復讐もしてくれる彼くん。
それを馬鹿にするのは、他ならぬ女性です。
「あるわけない!」という風に……。

薬屋の猫猫は、リアルな女子。
自分を利用するために近づいた男を信用せず、心の声で読者は全てを知る。
知識と行動力だけで、チートなし。

自分自身、あるいは、親友や家族としての二人三脚。
魅力的な主人公で、読者は『シャーロック・ホームズ』のワトソンのような立場!

「なろうは売れない!」を証明した

薬屋は、『小説家になろう』に連載(2025年)。
これは福音ふくいんではなく、「なろうは売れない」という証明!

『薬屋のひとりごと』のカテゴリは、一般文芸の推理。
文芸作品として、淡い水彩画のような表紙で発売。
ラノベの編集部に移り、コミカライズが大当たりして、アニメ化でブースト!

分かりますか?
なろう系のテンプレは世間に支持されないが、まともな小説は売れる事実を……。

色々な意味でタイミングが良く、他に当てはまる小説がなかったことも大きい。

文芸とコミックが融合した競走馬

一般文芸で売ることは、不可能に近い。
長時間の読書よりもスマホで、無料の投稿サイトにあふれている。

有名な賞をとった作家をブランド化して、ようやくヒット。
でも、今は世界的に売れるコミック、アニメを展開しなければ!

薬屋はその最初で、先行者利益の1つ。

世界観とキャラのどちらも破綻したままで売り逃げする「なろう系」と違い、世間に合わせてフィックスされた小説として……。

言わば、サラブレッド!
なろうで生まれた猫猫は、自分のルーツを否定し続ける。

「めちゃくちゃで擦り切れたテンプレのままじゃ、誰もお金を出さないよ?」