寝るまえに想像する、もしくは、子供にだけ許される万能感。
なろう主人公は、それを修正することなく、商業作品に!?
人気で売れない理由は、ここにあった!
なろう主人公は同一化しないと拒絶反応
『小説家になろう』で見られるのは、優しい世界。
テンプレを守りつつ、量産型の主人公がとことん甘やかされます。
彼らは、「ざまぁ!」と呼ばれる報復や、徹底的な潰しを行います。
オープニングでは、あり得ない理由による追放も……。
なろう主人公に魅力はなく、追放されたパーティに寄生していたような状態。
でも、読者が自分と同一化させるための人形だから、これでいい!
物語を楽しむのではなく、ただの八つ当たり。
そのヘイト役と、実行できるチートが欲しいだけ。
なろう読者はどんどん減り、売れるとは思えない作品が上位へ。
一般文芸は感情移入しやすい主人公
普通の小説は、感情移入できる主人公。
基本的にチートはなく、異能があっても便利アイテムにしない。
最も大きな違いは、「ステータス、オープン!」をしないこと。
それをすれば、主人公と仲間たちの成長が消えて、スキルや数字で片付きます。
結果だけ示され、壁にぶつかったことでの苦悩や成長はない。
まったく共感できないキャラは、不気味。
一般文芸は、そうならないように注意しつつ、魅力的な主人公へ……。
読者と同じ目線で、謎を解いていく。
あるいは、人知を超えたホラーとの対峙や、恋愛のドロドロを悩む。
感情移入しているからこそ、一緒に喜怒哀楽を示しつつ、楽しめるのです。
売れているラノベは文芸作家が多い?
なろうテンプレは、劣化コピーを繰り返して、煮詰まった。
いっぽう、まともな文章である作家ほど見切りをつけ、一般文芸へ移っています。
『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』は、成功した文芸作家。
『薬屋のひとりごと』も、文芸としての出発。
なろうで書籍化するには、ランキングで上位に入ることが必須。
ゆえに、ポイントや星を求めてのリセマラ。
それはそれで1つの戦場であり、プロとしての根性を求められますが……。
編集はなろう作家をどんどん使い捨て
なろうは狭く、全盛期だった2010年から先細り!
そして、商業化した場合のターゲットは、それ以外の人々。
テンプレと無縁に生きている視点では、不自然すぎる展開にウンザリ。
共感できない主人公は応援できず、見たくない。
得体の知れない悪役も、不気味なストーカーを見ているような感覚。
だから、編集は使い捨て。
一般文芸ならエリートの20万部だろうと、「ランキングトップになったら!」の一言で終わり。
次回作は、お約束のようにランキング外。
売れているのは、コミック!
ネットで読み切ったラノベを改めて買うことは、お布施でしかない。
同じテンプレの作品は、いくらでも……。