プロデビューをしたら、最初の洗礼。
「2週間で、2,000部を売り切れ!」
ここを乗り越えないと、担当編集に無視されて終わり。
紙の書籍による初動が全て!
2週間という期限は、売上は初動が大半を占めるから!
売れない本を在庫にする本屋はおらず、数ヶ月で出版社の倉庫に戻ってくるだけ。
「紙の単行本で、リリースから2週間までに、2,000部を買ってもらう」
角川のサーバーダウンで新刊の特集ページが表示されない時は、作家がSNSで自らアピール。
ノルマを達成できなければ、2巻目はない。
出版社の編集部は、早めに打ち切っても、2週間より待つことはない。
全盛期から半分になった書店で、発売日に予約するぐらいのマニアを相手に、売り切るのみ。
なお、2,000部は1つの目安にすぎず、達成したから続刊とは限らない。
長期的に育てていくIP(知的財産)の場合は、3巻までの売上で判断する場合も。
自著買いで販売数をアップ
一番簡単なのは、作家が2,000部を買うこと!
打ち切りラインを全ては極論ですが、自著買いをしているケースも。
印税で儲かるはずが、逆に100部、200部の出費。
一見すると、馬鹿馬鹿しいものの――
- 2巻目、別のシリーズを出しやすくなる
- 大きな書店で売上ランキングに入れば、ブースト
担当編集に相談すれば、「この書店に注文を出してください」という指示も。
ただし、出版社によっては禁止、または制限されているから、要注意!
書店員と仲良くなっての優遇
新刊は、取次によって配本されます。
言い換えれば、「書店で並べられた日が、販売から1週間後」というケースも!?
書店の仕事は多く、客が期待している雑誌や人気シリーズが優先。
無名は後回しにされて、棚に並ぶこともなく返本される事例が決して珍しくない。
けれど、入荷する本を決めている店員と仲良くなるのは、難しい。
簡単な手段が、自著買い。
他にも注文を取ってくれば、「ティターンズの権力がデカい!」と感激するバスク・オムの如く、その新刊を売ることに力を入れてくれる?
ネットの宣伝広告
今のラノベ作家は、SNSがデフォ!
Xによる新刊の告知や、インフルエンサーのように影響力がある人に宣伝してもらう。
出版社も、公式サイトで宣伝してくれますが。
小説投稿サイトから書籍化するのは週一ぐらいで、選択肢が多いユーザーは食傷ぎみ。
肝心のXも、AIのリアルタイム監視が行われ、他者とつながる役割から逸れつつあります。
かつて、『魔女の旅々』が匿名の掲示板による宣伝で、まとめサイトに取り上げられてのブームになりましたが……。
2025年はラノベが多すぎるうえ、「なろう発」というカテゴリが蔑称になりつつある。
書店を巡り、泥臭い営業とマーケティングをしたほうが、ネットで埋もれるより有効かもしれません。