無料という毒⁉大成功したビジネスモデルは破滅へのプレリュードへ!

インターネットは、通信費を除けば、基本無料です。
しかし、サーバーなどの費用がかかるため、その運営は悩ましい。
一世を風靡ふうびした「有料会員は便利!」という仕組みについて、教えます!

無料に来るのはお金を出さない人だけ!?

百貨店の食堂に来た家族へ、採算度外視のメニューを提供した経営者。
「子供が成長したら家族を持ち、全員でうちへ来てくれる」と説明。
令和に再現すれば、ホームレスなどが来るだけで、あっさり倒産します。

とある作家が1巻無料キャンペーンを実行したら、売上に変化なし。
無料を求める層は、デパ地下の試食を食べ歩くように、自分のお金を出しません。

2024年には、お金を出す層と無料で楽しむ層が、はっきり分かれています。
後者は、1円たりとも出さず!?

面白いのが、100円と1万円のどちらも、買わせる難易度がほぼ同じこと!
会員登録や支払い方法を選び、ダウンロードを済ませるのは、それだけハードルが高い。
しかし、いったん利用すれば、気に入った作品をさらに買います。

覇権だった「有料会員は特別!」という仕組み

ネットが普及した2000~2010年は、無料で楽しめるが、有料会員はもっと楽しい。
限定コンテンツや高品質のサービスにより、快適です。
このビジネスモデルでは、下記の3つが有名。

  1. ニコニコ動画
  2. クックパッド
  3. 漫画図書館Z

3番目は絶版したコミックですが、1~2番はユーザーと提供者がイコール。
収益源は、サイトの広告と有料会員による利用料です。
しかし、「無料で楽しむ層はお金を出さない」となり、厳しい状況に……。

漫画図書館Zは、カード決済から締め出された問題も。
コミック保存と海賊版の撲滅を目指していたサイトが閉鎖するのは、非常に残念です。

「ここでしかない!」というプレミアムが必要

サーバーと、アクセスが多いサイトの維持。
お金を払わない人が集まるうえ、表現規制による制裁と、厳しい状況です。

ニコニコ動画ですら、かなりの苦戦。
いっぽう、「ここだけ!」を提供する企業は、独自の地位を築いています。

  1. VTuberのメンバーシップによる限定配信、グッズ販売
  2. カクヨムネクストのような専門サイトのサブスク
  3. Amazon Unlimitedなどの、総合的なサブスク
  4. Apex Legendsのように、有料アイテムやスキンの販売

ネットの費用は、どんどん上昇しています。
値上げしにくいサブスクは、常に新規開拓をしなければ、すぐ破綻!
その分野の第一人者でなければ、お金を払ってくれる人を呼び込めず。

嫌儲たちの挽歌とお金を払うことの重要性

ニコニコ動画は、「ネットで儲けるのは恥知らず!」と叫ぶ、嫌儲けんもうの巣でした。
けれど、プレミアム会員と広告に頼っており、クリエイター還元は二の次。
今は大手にいるため、潰れる心配はありませんが……。

お金を払う、お金をもらうことは、全ての基本です。
嫌儲が主張した先にはサービス終了しかなく、小説投稿サイトも作家へロイヤルティを払っているところが二番手、三番手。

お金を出さなければ、「無料の価値しかない」という事実だけ。
本当に面白い小説、映像は、無料で作れません。
小説投稿サイトですら、素人ではPV(ページビュー)100もいかない、修羅の国。

昔は、匿名とくめいで発表するアングラで好き放題。
今はネットが現実の一部となり、数年は頑張って続けることがスタートライン。
副業と呼べる状況では、「本業の合間に作る」とはいかず。