絶滅した暴力ヒロイン!設定による不遇で消えていった歴史とは?

ラノベと言えば、魅力的なヒロイン!
その中には、「すぐ暴力を振るうキャラ」もいたのです。
なぜ登場して、消えていったのか? を解説します。

要するにインパクト重視

「印象づけたいから」
理由は、これに尽きます!

2000年のツンデレにより、「とりあえず、殴っておけ」という思考に……。

2024年では「主人公との純愛」が主流で、取り巻きの女もいることが多いです。
けれど、当時はハーレム展開か、主人公のナンパが日常茶飯事。

ネット黎明期は、「アニメを見る=根暗で女に縁のないオタク」という認識。
4コマ漫画の『らき☆すた』に登場する「泉こなた」は、画期的でした。
連載開始の2004年に教室でラノベを読むことは、それだけでファンタジー!

引っ掻き回しやすいが不快

暴力ヒロインが消えた理由は、見ていて不愉快だから!
昔は「美少女に相手にされるだけでご褒美」という卑屈さで、当時ですら「おかしいだろ?」と指摘するファンも。

1978年から連載された『うるせいやつら』のラムは、元祖の暴力ヒロイン。
しかし、彼女は「主人公にプロポーズされて、自分が受け入れた」と認識しており、主人公がナンパしたり他の女子と仲良くすれば、「浮気だっちゃ!」と電撃を浴びせるだけ。
誤解とはいえ、まだ納得できます。

それに対して、量産された暴力ヒロインは、ただ理不尽!

「おはよう」
「キャーッ!」(拳による殴り)
主人公が普通に挨拶をしただけで、ボクシングの右ストレート。
……共感できますか?

暴力が許されるライン

他人に暴力を振るうことには、納得できるだけの理由が求められます。
フィクションでも、読むのは現実の人間。

相手を殴るだけの動機と、それを上回るだけの長所が、必須!
ただの人格破綻者になりやすく、主人公が自己犠牲でフォローする羽目になりがち。
暴力を振るわない状態にできても、それは個性を失ったモブ。

2024年は、暴力が好まれず、リアル女子のように話術でコントロールする方向へ。

「浮気や失踪していて、思わず一発殴ってしまう」という流れは、仕方ありません。
日常的に殴り続けるのは、存在すら許されず。

ラノベでは倒される敵にだけ

ストレスを与え続ける、理不尽な行動は、倒される悪だけの特権!
だと言うのに、暴力を振るう女キャラを味方にすれば、読者に見放されます。

仲良くするのは、愛すべきヒロインだけ。
裏切り者や悪事を働いている女は、必ず因果応報にしないと……。

上手く扱っていた事例としては、『インフィニット・ストラトス』がお勧め!
『ようこそ実力至上主義の教室へ』でも、印象操作、情報戦による暴力ヒロインを見られます。

暴力ヒロインは、扱いづらいキャラです。
安易に出せば、読者のストレスがどんどん溜まっていきます。
悪役にするのなら、徹底的にやって、きちんと「ザマァ!」で解消♪