メインヒロインという呪縛!どうして彼女たちは目立たないのか!?

その理由は、いくつかあります。
ラノベ作家としての経験を交えつつ、メインヒロインの悲哀を分かりやすく説明!
少しお時間をいただければ、幸いです。

作品の冒頭はメインヒロインの独壇場

一言でいえば、扱いを間違えたら作品が終わるから。

作家によって書き方が異なるものの、どの作品でもメインヒロインが重要です。
何らかの秘密を抱えていたり、主人公にとって替えが利かなかったり。

特に、ラノベは冒頭が全て!
男性向けであれば、いかに魅力的なメインヒロインを出すのか? で決まります。
それだけに、怖い……。

かつては、「うっかり裸を覗いてしまいバトル」という流れが鉄板でした。
エロと紹介を兼ねた、興味を引く構図です。

キーパーソンで動かしにくい立場

つかみはOK!
けれど、読者をファンにした後で、メインヒロインの扱いに困ります。

前述したように、メインヒロインは重要な立場。
そちらを深掘りすれば、作品が終わってしまいます!

少しでも世界観やストーリーを広げるべく、作家は別のヒロインを出します。
純愛でハーレムにしない場合でも、賑やかな空間にすることが大事。

「メインヒロインを要所で出しつつも、決してヘイトを集めず、それでいて話を進めない」
その結果として、安全な場所で置物に……。

作家自身も手探りで描いているから

スタートした時点で、ラストまで考えている作家は少ないでしょう。
1巻目が売れなければ、打ち切りだから。

コンテストで入賞した作品ほど、シャキッと10万文字で完結!
人気が出たら、無理やりにでも続編を書くだけ。

言い換えれば、出し惜しみをせず。
「後からじっくり」と考えていたら、「あ、もう打ち切りなんで!」と言われます。
設定なんぞ、売れてからの話です。

2巻目が決まったら、メインヒロインを大事にするしかありません。
作品の根幹をなす立場で、常に主人公の傍か、良妻賢母のようにジッと待つだけ。

替えの利かないキャラだからこそ

メインヒロインは、優等生タイプが多いです。
一緒に戦う相棒タイプもいますが、ヘイトを集めるキャラは別で!

結局のところ、「メインヒロインは引っ込めて、動かしやすいサブヒロイン」に落ち着きます。
世界観やストーリーが固まっているし、2人目からは本当に楽ですから。

そして、巻数が増えていくごとに、「あれ? メインヒロインは!?」というオチに……。

常識的な言動をしつつ、ヘイトを避けていけば、空気のような存在。
メインヒロインを弄れば、作品が終わってしまうから。
替えの利かないキャラに思い切った行動はさせられず、それを厭わないヒロイン達が目立つだけ♪