有料で読み返したい物語は?ここだけの主人公の活躍に他ならない!

「無料で似たラノベがあれば、そちらを読む」
ランキングによる書籍化が不発となる、最大の原因です。
同人活動をしている私が、実体験に基づいたアドバイスを行います!

自分だけの作風を持つ

『小説家になろう』のテンプレは、よくできています。
お約束に従った小説だけが、ランキング上位への切符を手に入れられる……。

だけど、考えてみてください。
テンプレだったら、他にいくらでもありますよね?
お金と手間をかけてまで、ほぼ同じ話を読みたいですか?

流行りの設定やテンプレを使いつつも、自分だけの作風を持つ。
それでこそ、初めて本として売れます。
「買ってくれる人がいるかどうか?」を考えるべきです。

「無名の作家は、誰も買ってくれない」
それは、じっくりとラインナップを増やしてのロングテールで解決!

主人公と仲間に魅力があるのか?

なろうテンプレは、主人公をモブにします。
上位者に与えられたチートこそ、なろう小説の主役です!

その一方で、大ヒットした「なろう小説」は違います。

なろうテンプレを逆手に取った作品。
『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』
『この素晴らしい世界に祝福を!』
これらの主人公は、どちらも仲間を含めてイキイキしていますよね?
王道をゆく『オーバーロード』も、あれだけの群像劇で、主人公が絶対的な王者です。

「主人公が、きちんと主人公をしているか?」
「仲間も、自分の役割をこなしているか?」
この2つを満たさなければ、仮に書籍化しても、あっという間に埋もれて終わり。

ご都合主義でも読後感を良くする

「ご都合主義」と言われても、読後感を良くしましょう!
無料のWEBは奇抜でも構いませんが、お金を払ってもらうには、それが必須!!

たとえば、物議をかもした『ひげをる。そして女子高生を拾う。』があります。
小説投稿サイト『カクヨム』発で、サラリーマンの吉田がJKの荻原おぎわら沙優さゆを拾う、衝撃的な展開。
しかし、「泊めてくれたから」と誘ってくる彼女に応じず、最終的に立ち直らせることに……。

シリーズ累計300万部を突破しており、特にコミカライズが成功したと思われます。

ぶっちゃけ、ツッコミどころしかない作品です。
作中のキャラが指摘している通り、家出JKを泊めるのは犯罪でしかありません。
異世界ファンタジーも裸足はだしで逃げ出す状況で、良い話に持っていく!
長くついてきた読者が求めているのは、その結末だから……。

10万字でテーマに結論を出す

どのコンテストでも、応募要項に「8~10万文字」とあります。
1巻分のボリュームに、テーマを詰め込むのです。
前述した『ひげひろ』は、その意味で満点!

人気が出てランキング上位になったら、ダラダラと続けたいのが人情。
でも、それは書籍化とは真逆です。

続編なんぞ、担当編集が「先生、2巻目いきましょう!」と言ってきたら。
10万字でテーマに結論を出すことが、有料で読み返したい主人公の作り方に他なりません。
私にとっても、まだまだ耳が痛い話。

WEBから投稿できるため、忘れがちですが。
そもそも、小説のコンテストは10万字の勝負ですよ?
テーマの有無を知りたければ、キャッチコピーを考えてみる方法がオススメ!
その一言で「面白そう!」と思えなければ、受賞は難しいです。