脚本家になりたい?じゃあランキング上位か書籍化で実績よろしく!

一度は夢見る、脚本家!
自分のストーリーで作られるため、希望者が後を絶ちません。
今回は、「アニメ制作」に限定しての話です。

SHIROBAKOというファンタジー

アニメ制作を描いた名作、『SHIROBAKO(シロバコ)』。
働く女の子シリーズの第二弾で、可愛い女子高生たちがアニメに携わります。
過酷すぎる環境でブラックジョークになりやすいものの、こちらは明るい成功譚せいこうたん

女子5人の中で、脚本家を目指しているのが「今井みどり」。
プロダクションに所属した「坂木さかきしずか」と並び、残りのメンバーとは異質です。

アニメ制作の脚本家は、動画などの実働スタッフと比べて、求人が出ません。
ここがとどこおると何も作れないため、一に信用、二に納期遵守!

『SHIROBAKO』では、ご都合主義によるトントン拍子。
作中で平岡ひらおか大輔だいすけが言ったように、「若い美人だから」という話です。
無自覚でも、女の武器をフル活用。

りーちゃんはランキングの夢を見る?

現実で、今井みどりが脚本家に直談判をしたら――

「脚本家になりたい?」
「はい! 弟子にしてください」
「僕は、していないから」
「お願いします! 私も脚本家になりたいんです!」

「じゃ、どこかの投稿サイトでさ! 何でもいいから、ランキング上位とってよ?」
「え?」
「小説の投稿サイトだよ! 会員登録をすれば、自分の作品をアップできるから」
「で、でも……」
「プロ志望でしょ? まさか、『若い女の自分が言えば』と思ってた?」
「い、いえ! 分かりました。やってみます」
「ランキング上位になったら、教えてね? その時は、ちゃんと話を聞いてあげるから」
「はい! あ、ありがとうございます」

 自宅でパソコンを見る、りーちゃん。
「……ぜ、ぜんぜん読まれていない。ランキングの順位も上がらないよぉ!」

脚本家になっても他の作品のまとめ

アニメ化となった作家の場合、そのまま脚本家になるパターンが多いです。
逆に言えば、ラノベでやっていくのはキツいと……。

前述した「ランキング上位」は、かなり優しいです。
プロデビューをしたかったら、コンテスト入賞が最低ライン!

ラノベで成功しても、作風から一般文芸へ移った先生がいますし。
人気アニメのノベライズや、ゲームの脚本をしている先生も多いです。
要するに、「ラノベ作家として看板を持つことで、道が開ける」ということ!

もちろん、好き勝手できるわけではなく、監督に指示された通りにするだけ。
雇われた身ですから……。

売れた人間だけがプッシュされる

使える動画、原画マンは、どれだけいても困りません。
ですが、脚本家は違います!
アニメ制作をしっかりと回せるだけの腕が求められます。

その裏付けは、書籍化、アニメ化、コミカライズ。
「実際に売れた!」と言えるだけの実績を示さなければ、相手にされず……。

『SHIROBAKO』の主人公は、制作進行の宮森あおい。
そのため、サブヒロインの「今井みどり」は、制作会社で雑用をしつつ自分を売り込むという、ギリギリでありそうなラインでした。

作画崩壊と言われようが、アニメ制作では大きな金が動きます。
したがって、「ラノベ3巻越えでアニメ化も」という水準を超えなければ、まず無理です。
脚本家になりたければ、WEBのコンテストで入賞しましょう!