異能者が普通にいる世界へ転生したら死亡フラグだらけの件13

四大流派の3つに認められたことで、新たな局面へ!

プロが手を入れる余地!?なろう小説に欠けている要素を知っておこう!

日本のラノベは、書籍化 → コミカライズ → アニメ化。
お金を落としてくれる客の大半は、ラノベの単行本を買いません。
なろう小説にないのは、プロ素材としての柔軟さ!?

原作をなぞる作画はただの作業

なろうの書籍化は、コミカライズとほぼ同時。
そのコミックの売上で、アニメ化の成否が決まります。
ラノベの単行本は売れず、編集が見ているのも、それ!

大手の週刊漫画がヒエラルキートップで、月刊は固定ファンがいる別枠。
WEBからのアニメとして『サマータイムレンダ』『巨蟲列島きょちゅうれっとう』もありますが、少し特殊。

なろうの漫画は、ネームで原作者のチェックが入り、本当に作業。
ランキング上位のためにライブ感で走って、ストーリーや世界観、キャラに首をひねるのに。
しかも、投稿サイトの数字で予算を決めるから、相場より安め。

自分の手を入れる余地がなく、ひたすらに原作者のご機嫌をうかがうのは大変。
ギャラが安ければアシスタントを入れられませんし、短納期です。
ゆえに、有名な漫画家も手掛けていますが、大部分はセミプロから新人。

10分動画のためにアニメ化

今は、誰もがスマホで判断します。
長文を読む気はなく、たった10分の動画を見るだけ……。

なろうのコミカライズで成功すれば、販促のためにアニメ化!
しかし、ここでもテンプレの弊害へいがいが!?

ひたすらに世界観、スキルなどの仕組みを説明するだけ。
低予算だから、戦闘も紙芝居。
原作をリスペクトしなければならず、動かして声をつけるほど、矛盾むじゅんした部分が目立つ。

素人の悪いところが、どんどん前面に出てくる。
それは、なろう小説の宿命です。

なろうのテンプレは世間の非常識

『小説家になろう』を始めとする、大手の投稿サイト。
これらは、独自に積み重ねてきたテンプレを重視します。

逆に言うと、なろうの中だけで通用する。

ランキング上位でいるためには、そのテンプレを遵守することが絶対!
キャラ崩壊になろうと、「こうすればいいだろ?」と突っ込める展開であろうと……。

なろうのテンプレを尊重しない世間に出たら、ツッコミの嵐。
B級映画を見るような感覚で近づいた人がお金を払い、目立ったやつが正義というだけ。
作家ではなく、テンプレという教典を絶対視することが問題。

プロに好き放題させるぐらいで

「悪名は、無名に勝る」
地でいっているのが、なろう。
けれど、作家が飽和している一方で、コマ割り、バトルを描ける漫画家は不足!?

なろう系で売れても、次のなろうを押しつけられるだけ。
おまけに、やる気が出るような名作じゃない。
主人公やヒロインに感情移入できず。

漫画家をすり下ろすだけの、なろうコミカライズ。
『追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~』ぐらいにはっちゃけ、「好きに描いてください!」というのも一つの手。
担当編集の許可があれば、ですけど。

大人気アニメ、『リコリス・リコイル』の原作は、『ベン・トー』を書いた作家。
なろう系ではなく、バトル物だけど家族問題を含めた大作を完結させただけに、30分アニメに特化した脚本を作れたのでしょう。
「ラノベ=なろう」の図式になった以上、ラノベが衰退しても、驚く話ではない?