タイトルにして、結論!
強烈すぎる遺言に後押しされ、短命の一族は戦い続けた。
それは、神々の都合で振り回される苦行?
俺の屍を越えてゆけ
数あるゲームの中でも、異色。
短命になった一族を導き、憎き朱点童子を倒せ!
短命の呪いを受けた一族
『俺の屍を越えてゆけ』は、1999年にPlayStationで発売されたRPG。
2011年、カルト的な人気に後押しされ、PSP版のリメイクも。
平安時代に京の都を騒がす、大江山にいる朱点童子!
お輪と源太がその拠点までたどり着き、その鬼と向き合ったが……。
短命になった一族は、先祖の仇である朱点童子の打倒を誓う。
けれど、数年で寿命を迎えるうえ、人と子を成せぬ種絶の呪いで、無理。
天界にいる神々の協力を得た一族は、強い子孫を残していく。
一見すれば、神々と人間が力を合わせての偉業だ。
しかし、ゲーム中で説明してくれる不思議な美少年、黄川人は言う。
「本当に、そう思う?」
俺屍は、普通に遊ぶだけで面白い!
今のパーティーを鍛えつつ、より強い子孫にしながら、リソース管理。
攻略した迷宮は、効率のいい稼ぎ場だ。
神々と交わって朱点童子を倒す
奉納点を払えば、天界の神々が交わってくれる。
男には女神、女には男神……。
一族が途切れないよう、早めに次代を迎えていく必要がある。
「槍使い」などの職業の選択も、かなり重要。
迷宮にいる中ボスを倒し、最奥へ突き進む。
だが、最後に対峙したボスは、一族のパーティーと会話をする。
「ねえ? 君たちが倒したボス、意味深なことを言ってなかった?」
どのボスも、主人公たちに理解させる気がないセリフ。
これから命の奪い合いをする相手に、親しげな雰囲気すらある。
まるで、同じ苦難を分かち合っているような……。
俺屍は、裏事情を知らずとも、困らない。
それを知るほどに、複雑な気分へ。
ひたすらに殺して殺されて、「神の力」というオーバースペック。
この虚しさは、実際にプレイしてこそ!
今わの際の本音が生々しい
必要な奉納点が高い「交神の儀」ほど、強い子供になりやすい。
男神と女神のどちらも、選んだときに一言♪
最大の面白さは、各キャラの遺言!
ランダムで選ばれるものの、妙に納得できるセリフを喋ったりする。
偉大な当主が、「こんな家、二度と生まれたくない」と恨み言。
かと思えば、わりと放置していたキャラが「楽しかった!」と満足げ。
「朱点童子の討伐しか、やることもなかったしな?」
「本当は、ずっと怖かった……」
絶望的な状況だからこそ、一族の結束は固い。
文字通り、俺(私)の屍を越えていく!
【花月怪奇譚】との共通点
俺屍を全て知ったことでの、やるせなさ。
異能者シリーズの【花月怪奇譚】が、まさにそれ!
どのエンディングも詰んでいる
『異能者が普通にいる世界へ転生したら死亡フラグだらけの件』は、【花月怪奇譚】というゲーム世界の中だ。
原作主人公の鍛治川航基は、選択したルートで苦労しつつも、ヒロインと結ばれる。
マルチエンディングゆえ、ハッピーエンドを目指す!
航基のモデルは、俺屍で奮闘した一族。
不遇な育ちでねじ曲がった点では、『Fate/stay night』の衛宮士郎。
最終的に、『コードギアス 反逆のルルーシュ』の枢木スザクっぽい感じ。
どのルートでも滅ぶ千陣重遠は、俺屍の黄川人……。
【花月怪奇譚】を完全クリアして異世界転生した、とある男子。
なぜか霊力ゼロとなってしまい、原作知識もあやふや。
室矢重遠は、ゲームで明かされなかった真実を追い求める!
周りに応援されていく主人公
【花月怪奇譚】の主人公である鍛治川航基は、思い込みが激しい。
だからこそ、敵対した瞬間に潰される相手に立ち向かえる。
航基は、施設育ちのハンディを物ともせず。
日本を動かす四大流派のヒロインを味方につけ、どんどん強くなる。
いっぽう、ヘイトを集めた千陣重遠は全員に見放されて、滅ぶ。
「悪因悪果を呪え……。たっぷり遊んだプレイヤーなら、そう思うだろ?」
「でもさ? 何か、おかしくない?」
「ま、ゲームだからね! 楽しくて、スカッとすれば、何でもいいさ……」
俺屍と同じような裏事情
歴史は、勝者が作る。
勝てば官軍、負ければ賊軍……。
『俺の屍を越えてゆけ』では、愛や善意がことごとく裏目に出る。
プレイヤーを案内する黄川人が、ねちっこく説明。
攻略するほどに、どれだけ救いのない物語かが明らかに!?
【花月怪奇譚】は、孤児のサクセスストーリー。
東京で歴史ある紫苑学園に入った主人公が成り上がり、ライバルも倒す。
高校を卒業したら、選んだヒロインと明るい未来へ!
俺屍のように全体を俯瞰している存在がなく、原作主人公は何も知らない。
それぞれが、自分のために動くだけ。
異世界転生をする前には、今の主人公ですら、疑わず。
しかし、滅ぶ当事者となってしまえば、話は別。
文字通り、全てが敵に!
原作のヒロイン達も、当然ながら……。
室矢重遠は世界を滅ぼせる主人公
【花月怪奇譚】の悲劇を吹き飛ばすのは、簡単ではない。
ゆえに、室矢重遠は世界を滅ぼせる力を持つ。
原作のまやかしを打ち砕く
【花月怪奇譚】は、どんなルートを辿っても不幸に!?
もちろん、ハッピーエンドもあるが……。
室矢重遠は、原作主人公とは違う。
腐っても、四大流派の1つ、千陣流の宗家の元長男だ。
許嫁の南乃詩央里が付き添い、高校生とは思えない生活を送る。
霊力ゼロで千陣流の家督争いに巻き込まれている、重遠。
この世界にいる人間では、想像もつかない秘密が!?
全てを知るであろうカレナと共に、原作の裏にある真実を暴く!
もしも世界が敵だったら?
物事には、必ず理由がある。
世界を維持するための犠牲であれば、許されるだろうか?
【花月怪奇譚】とは、世界そのもの!
世界を変えるには、尋常な手段では不可能。
少なくとも、四大流派の支援を受けただけの原作主人公には……。
鍛治川航基は、「許さないぞ!」と言うだけ。
目の前のことしか見えず、考えない。
一度思い込んだら、それを曲げず、くじけない。
実に都合が……いえ、何でもありません。
「プレイヤーが操作するのだから、言われたことに従って、当然だよね?」
「ところで、世界が敵になるって意味、分かる?」
ループ物の復讐者にならなかった
千陣重遠は、全ルートで無残な最期を遂げるも、そうなって当然の所業……。
異世界転生した室矢重遠は、何の因果か、それを全て追体験!
5歳で前世の記憶を思い出すも、メインヒロインを含めて、自分に罵詈雑言を投げつけた挙句に謀殺した張本人たちと一緒。
霊力ゼロで、千陣流の中で忌み子(いみご)。
月の行事のごとく、暗殺されかける。
絶望的な状況で発狂しつつ、東京の名門私立に通う中で、カレナと出会う。
それに伴い、重遠は霊力を取り戻した。
「ループ物の復讐者にならなかった! 霊力ゼロだから、無理? そう思うよね、普通は」
逃れられない旧家のしがらみ
『呪術廻戦』の禪院家と同じ、生まれた瞬間に決まってしまう人生。
長い歴史がある旧家のしがらみは、室矢重遠を苦しめる。
自分の役割を果たすだけ
集合写真で、整然と並ぶ。
その位置はガチガチに決まっていて、序列による服装などの制限も……。
常に一族として動くため、下克上はもってのほか!
禪院家のような序列で、理不尽に耐えるだけ。
千陣夕花梨は、昔のお姫様と同じ生活。
それに見合った教養とマナーを身に付けていて、次期宗家の1人。
いずれ政略結婚となり、千陣流の更なる繫栄に貢献する可能性も高い。
廃嫡された室矢重遠ですら、千陣流から逃げられない。
宗家の血筋として、それに見合った生活やステータスを与えられての飼い殺し。
始末される可能性が高い重遠
霊力ゼロで式神と契約すらできない、室矢重遠。
高校生活が終われば、南乃詩央里は呼び戻されるだろう。
重遠と詩央里は、迫りくる別れに悩みつつ、東京ライフを楽しむ。
千陣流は、禪院家を全国規模にしたイメージ。
十家と呼ばれる最高幹部がいて、詩央里の南乃家も含まれる。
主流から外れた重遠にはオーバースペックで、釣り合う家の男と結婚へ!?
海外から二つ名を持つ異能者が来るという、珍事!
カレナ・デュ・ウィットブレッドは、霊力ゼロの重遠を救う。
大逆転に思えるが――
「チートをもらった? ハハハ! 君、F1マシンに乗せてもらえば、速く走れるの?」
【花月怪奇譚】を越えてゆけ
異能者シリーズが示した、家族の絆。
室矢重遠は、世界を滅ぼせる力を持っていることを気にせず、ただ願う!
俺屍は、一族が次々に倒れるも、大義のために突き進んだ。
その結果が、アレです……。
つついただけで死にそうな重遠は、様々な経験をする。
【花月怪奇譚】のヒロインたちと出会い、死亡フラグに立ち向かう日々。
紫苑学園で喚くだけの原作主人公を意に介さず、全体を見据える。
【花月怪奇譚】をぶち壊し、その裏に隠れていた真実へ近づく。
広く注目されたことで、原作に登場しないはずの海外勢力とも接触。
「普通なら復讐に狂うはずが、それでも人を信じる! さらに、世界を滅ぼせる力!」
「もはや、人の領域じゃない! だとすれば、それは……」
異能者が普通にいる世界へ転生したら死亡フラグだらけの件

